「その他」カテゴリーアーカイブ

経済的に恵まれ、何不自由なくすくすくと育った素直な木・・・それがメンデルスゾーンです。
暮らしたのはロマン主義の時代と重なっていますが、その根は古典主義の伝統の土壌に伸び、同時代の作曲家よりもバッハやモーツアルトから多くの養分を吸い取っています。
美術にも造詣が深く、感受性が豊かな彼は、旅行に行く先々で敏感に霊感をうけました。
たぐいまれな才能にたぐいまれな環境が結びつくとき、花となって開いたのは、当然ながら、これも又たぐいまれな作品の数々だったのです。（字幕スーパー） 続きを読む →

自然を友とし、人を友とし、音楽を友としたシューベルト。
彼の一生を綴る音楽の物語はまた友情の物語でもあります。
人前で演奏したがらない、この恥ずかしがりやの人物をそっと育んだのは、温かな家庭に満ちあふれていた音楽の音と、陰になりひなたになりして彼を支えてくれた友達の手でした。そして、こういった環境を味方につけてしまう彼の心は、豊かな創造の源でもあったのです。
美しい、しかし決して消えることのない音楽の虹を創る力の。（字幕スーパー） 続きを読む →

気短かで疑い深い気難し屋、妥協を嫌う激情家、ベートーヴェン。
彼の孤独に追い討ちをかけるように、耳が聞こえなくなるという音楽家としては最大級の不幸が彼を襲いました。
けれども彼の内面には、こうした自分を越えようとする激しい意思と純情の炎が燃えていたのです。
そして、もちろん、巨匠という名で呼ぶにふさわしい偉大な音楽の炎も。
（字幕スーパー） 続きを読む →

モーツアルトという類稀な星が描いたのは、旅行又旅行に彩られた、まばゆい軌跡でした。
命を削った旅行が創作上では新たな実りにつながっているのは、皮肉なことです。
モーツアルトは小さいときからお父さんの指示に従い続けました。
彼がこの支持から、そして大司教の大きな翼の下からも離れて自由になろうとした時、またしても皮肉なことに彼の人生はあまりにも早い死で断ち切られてしまったのです。
（字幕スーパー） 続きを読む →

偉大な独学者ハイドン。
音楽とは縁のない家に生まれたにもかかわらず、彼はゆっくりと、けれども着実に音楽を身につけ、自分の方法を固めてゆくのでした。
いいえ、むしろ自分で学び自分で探求するという、受け身ではない試行錯誤の苦労を重ねた方法だったからこそ彼は次の時代の音楽の基礎を築き上げるという一大事行を成し遂げることができたのかもしれません。
曲にあふれる快活な精神とユーモアの感覚は、失われることのないすがすがしさを振りまいてくれます。（字幕スーパー） 続きを読む →

頑固な勉強家、バッハ。
「音楽家としてとことんベストを追究する」
この信念の人は、得てしてそのために周囲と衝突も巻き起こしました。
音楽が神への祈りであり、愛だった彼にとって目を向ける先は、こうした争いを超えたところにあったのかもしれません。
複雑な技巧を手中におさめていた彼の作品は、そそり立つ数学的な秩序の美しさを感じさせ、その一方で聴き手を魂の旅へと誘います。（字幕スーパー） 続きを読む →

仕事熱心な司祭、とはお世辞にも言えないけれど、音楽の畑では生徒を腕のいい演奏家に育て、曲を書いたら早さは抜群。
自作オペラの興行もして、他国や後の世にまで大きな影響を残す、すご腕の作曲家・・・。それがヴィヴァルデイです。
出版社相手にがっちり取るものは取るという抜け目なさもむなしく、晩年はスキャンダルもたたってわびしい最期となりました。
曲の制作年等、わからないままになっていることが多いのも残念です。 続きを読む →